記事の詳細

財務諸表における”在庫”の位置づけとは

経営において数字を把握することは最重要です。様々な数字がある中で、会社の経営状況を表すものに財務諸表があります。
「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」の3つの財務諸表があります。この3つの財務諸表を見ることで会社の経営状況がわかるのです。
財務諸表は、金融機関から提出を求められたり、税理士さんからの報告でいただいたりする書類ですのでお馴染みかもしれません。

よく経営の中で例えられる比喩に「現金は血液のようなもの」というのがあります。これは血液の流れがわるくなれば生きていけないということから言われています。では、経営の中で在庫はどのような位置付けなのでしょうか。

「在庫はコレステロールのようなもの」とよく言われます。コレステロールは適度な量は体にとって必要な要素です。まったく無くては健康な体を維持することはできません。しかしコレステロールがあり過ぎても血液の流れが滞ったり、他の病気を引き起こしたりする原因になります。
在庫も同じで、適度な量は滞りない営業活動に必要ですし、あり過ぎれば経営に様々な影響が出てきます。管理費用や管理人件費、在庫場所の確保、廃棄処分の危険性などです。
会社の血液である現金の流れを阻害しないように、コレステロールである在庫の量は管理しなければならないのです。

会社の財務状況の中に表れる在庫【貸借対照表】

具体的に数字の中のどこに在庫が表れるかみていきましょう。
以下が貸借対照表です。貸借対照表はある時点における会社の財務状況を表しています。
会社が事業に使う資金をどのように調達して、どのように保有しているかを表しています。
この中で在庫はどの項目に入るでしょうか。

taishakutaishouhyo

貸借対照表の右側は、会社がどのように資金を調達したかが示されています。
貸借対照表の左側の合計金額と、右側の合計金額は常に同じ金額になります。

貸借対照表の右側は「負債の部」と「純資産の部」に分かれています。銀行からの借り入れ、株主から集めた資本、事業から得た利益などが計上されます。
貸借対照表の左側は「資産の部」です。左側にはその調達した資金を何に使ったのか、それともそのまま保有しているかなどが示されています。

建物や設備などを購入した場合には「固定資産」に計上されます。
株式を購入した場合には「流動資産」と分けられます。流動資産は「どれだけ現金化しやすいか」どうかによって分けられます。
在庫は、流動資産の中の「棚卸資産」に計上されます。流動資産の中の一区分ですので、現金化しやすいと想定されているのですが、現実には長期在庫になっていて、すぐに現金になることは考えにくい在庫になっていることも多々あります。
健全な経営のためには、数字の中に隠れた在庫の本質を管理すべきです。

会社の営業状況の中に表れる在庫【損益計算書】

損益計算書は、一年間や四半期といった一定の期間において、会社が「どのようにお金を使い、どのように儲けたのか」を表しています。
以下が損益計算書です。

sonekikeisansho

一番上には「売上高」が示されています。
「売上高」から売上原価を引いたものが「売上総利益」です。
「売上総利益」から販売費および一般管理費(販管費)を引いたものが「営業利益」です。
「営業利益」から、本来の営業以外の活動での収益を足して、営業以外の費用を引いたものが「経常利益」になります。

この中で在庫はどの位置に含まれるでしょうか。
在庫は「販売費および一般管理費」に含まれます。
在庫の入荷や出荷時にかかった運搬費や、在庫を保管するのに要した倉庫の費用、在庫を管理するのに要した人件費などです。

もちろん利益を大きくするには、「売上は最大化し経費は最小化すること」です。
在庫にかかる費用の特性として、在庫が多くなれば多くなるほど、在庫にかかる経費は大きくなる傾向にあります。
なぜ在庫量に比例する以上の経費がかかるかというと、在庫を保管するスペースや光熱費、運搬費などが増大していくからです。

在庫が多いと、見た目以上に経費はかかっていくのです。
健全経営のためには在庫管理は欠かせない要素です。

(記:ミウラ)

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る